矯正歯科医が考える
理想の噛み合わせとは
健康面から見た診断ポイント
矯正の専門医から見た噛み合わせの診断ポイントは多々あるのですが、その一部を紹介します。当院では、矯正治療のゴールとして最低限これらを網羅していることを条件としています
- ご本人がアゴ(噛み合わせも含め)の違和感、痛みを感じないこと。
- 両側奥歯が均等に、しっかり当たって噛めること。
- 上下の歯を軽くカチカチ噛んだ時に、上前歯4本に下の歯が強く当たっていないこと。
- 上下の犬歯がしっかりと噛んでいること。
- 下アゴを左右に歯軋りするみたいにズラした時に、犬歯が当たっていること。
- ※特に4、5は噛み合わせのキーポイントで、上下の歯を少し下から見た時に、上から三番目の写真(右)のように噛んでいると、かなりポイントが高いと言えます。
- 5の状態で、奥歯(特に奥から2本、第一大臼歯、第二大臼歯)が当たらないこと。
- 下の犬歯3が上の側切歯2と犬歯3の間に噛み込んでいる。
- 上下の歯の間に大きな隙間がない。
専門医が考える
理想のパーフェクトビューティー
せっかく矯正治療で歯の位置をコントロールできるのですから、目指すはパーフェクトビューティーですよね。
では、歯牙の位置としてどのような状態が目指すべきゴールなのでしょうか?
患者さまによっては、こだわりがあり理想が異なる場合もありますが、一般的な例としては以下のようになります。。
上下正中線の一致(顔貌との一致)
中央の直線とお顔の中心が合っている事が条件です。(右写真内・赤線)
上前歯の切端ライン
歯の先端部分(右写真内・青線)バランスのとれた位置で並ぶ事が条件です。
※一直線に並ぶ事ではありません。
歯頚部(歯肉部)ライン
歯と歯茎の境目ライン、つまり移行部が均一であること。
(写真内・黄緑線と青線)
山上の歯茎
歯と歯の間には歯ぐきが山状に入り込んでいること。
歯と歯の間に隙間がない状態であること。
切端位 (トゥースエッジライン)
笑った時に、上前歯の切端がドライウェットラインに触れること。
※ドライウェットラインとは、下唇の乾いているところと濡れている部分の境界線を言います。
上前歯のガムラインが見えすぎないこと
ガムラインがやや隠れ、歯茎が見えすぎないこと。
※ガムラインとは、上口唇から上歯牙の境目のことを言います。
上下の唇を軽く合わせて、横から見た時
鼻の先からアゴの先にかけて、直線を引いてみてください。これをエステティックライン(E-LINE)と言います。
その線上、もしくは内側に唇があると、美しいとされています。
その他、歯牙の形態や歯ぐきの状態、上下顎の骨格的問題などいろいろな要素で歯牙の位置は決定されます。審美的理想に近付けるのも矯正治療の目標です。
歯並びが良くても、
噛み合わせが良いとは限りません
セカンドオピニオンで来院された方の症例(矯正治療2年経過)
一見、綺麗な歯並びに見えますが…
前歯が当たっておらず奥歯が噛めていないことも予測されます。
噛み合わせ治療終了後
セカンドオピニオンで噛み合わせを改善した症例
正歯科は審美面と機能面の両立を考えるべき
矯正歯科の多くは審美面の回復に力を入れる医院が少なくありません。当院では、歯並びを整えるだけでなく、咬合(噛み合わせ)の観点を踏まえた診療を行なっています。矯正歯科のゴールを『審美面と機能面の両立』としています。
噛み合わせが悪い方の症状と、歯を失うリスク日本人と歯並び
古くから使われる「明眸皓歯」
「明眸皓歯(めいぼうこうし)」は、美しく澄んだ瞳と白く整った歯並びの意味から、美しさをたたえる言葉として、古くから使われています。
このように、歯並びが綺麗である事は、絶対条件でないにしても、その方の美しさを一段引き上げる役目を果たすのではないでしょうか。 前歯が当たっておらず奥歯が噛めていないことも予測されます。
海外の方がみる、日本人の歯並び
一方で、日本人の歯並びの評判はよくありません。西洋諸国では、アジア人を見分ける時に「歯並びが悪ければ日本人」と言うほどです。
他国では歯並びを重視する文化があります。子供時代に当たり前のように矯正し、外資系企業に就職するには、歯並びが悪いと不利とも言われています。そういった意味では、日本の矯正歯科の文化は遅れているといえるでしょう。
歯科矯正と診療プラン
当院では、機能面を求める男性スポーツ選手、審美面を追求するモデル職や経営者の方など、様々なニーズの方が来院されています。
初回カウンセリングの際に、どのようなレベル感を求めるかをご相談いただければ、それに必要な診療プラン(概算見積もりや期間など)をご案内しております。
一生モノの歯を、サポートする歯科医師として、カウンセリングいたします。
患者さま第一の医療を
完全個室のプライベート空間
同時並列診療はいたしません
患者様一人ひとりのご都合に応えるため、同時並列診察なしの完全個室のプライベート空間を守っています。
患者様おひとりにかける診療時間を十分に確保することで、診療の質を高めています。
患者様とドクターのコミュニケーションが充実するだけでなく、ドクターが診療に集中する効果もあります。
患者様の質問には徹底回答
矯正治療の専門医がすべての治療・処置をします
患者様の診療において、レントゲン撮影はもちろん、お口の型取りや余剰セメントの除去など、直接患者様に触れる処置・治療は全て専門医が行い、歯科助手・衛生士が代行することはありません。
これは、治療の結果に影響することはもちろん、治療期間の短縮にもつながります。
矯正治療のリスクについて
どのような医療においてもリスクを0にすることはできません。
そのため当院では、ささいな相談でも担当医が聞かせて頂きます。
気になる点やご不明な点がありましたら、担当医までご相談ください。
矯正治療を行う上でのリスクについて(PDF:802kb)